ブログ110 言論テレビで、政治家が役人の説明を真に受けるのか、自ら判断するのかの見識が問われるで一致と「嘆き記事」

1 結愛ちゃんの命を無にしないためにも、児童相談所と警察の全件情報共有と連携しての活動を求める署名運動を始めました。下記クリックの上ご賛同と拡散お願いします。

http://www.thinkkids.jp/

2 7月6日夜9時から、櫻井よしこさんの「言論テレビ」に「私たちは結愛ちゃんの命を救える国になる!」という題名で、出演しました。櫻井よしこさんのほか、門田隆将さん、花田凱紀さんとご一緒でした。下記で、プレビュー版がご覧になれます(全編を見るには会員登録が必要です。)。

https://www.genron.tv/ch/sakura-live/archives/live?id=513

皆さんで一致したのは、児童相談所が案件を抱え込むのでなく、警察と全件情報共有して、関係機関が連携の上活動し、子どもを守ることが必要ということです。
 また、この問題は、役人が組織を守るために、嘘も辞さない誤った説明を知事や大臣が真に受け全件共有を否定し、役人を守るのか、あるいは、自らの見識で役人の誤った説明を見破り、全件共有を受け入れ、子どもを守るのか、という政治家の見識が問われる問題であるとうことでも一致しました。
 実際に、愛知県が全件共有を実施し、東京都が拒否しているのは、知事の見識の違いです。どちらの都県の役人も同じ説明をしています。すなわち、「虐待には程度があり、危険性の少ない案件は警察と共有・連携する必要はありません」という役人の説明に対し(これが誤りであることは既にご理解いただいていると存じます)、愛知県の大村知事は「それは危ないでしょう。一度家庭訪問しただけで虐待でないとか危険性が低いと判断することはできないはず。子どもたちを守るために幅広く警察と共有するよう検討してください」と指示され、直ちに全件共有を実現していただきました(私はその場に同席していました)。東京都の小池都知事は役人の誤った説明をそのまま受け入れ(6月7日の東京都厚生労働委員会において都の少子化対策部長はこう説明しました)、全件共有を拒否したのです。どちらの知事の判断が子どもを虐待から守ることになるのか明らかです。ちなみに、役人は、自分の組織を守るため、というよりも本件ではめんどくさいことをしたくないため、平気で、知事や大臣にも誤った説明をするのです。
 役人のサボタージュをただすのが政治家の役割であり、政治家が「他機関と連携したくない、今までのやり方を変えたくない」という役人の言うことを真に受けて、あるいは言いなりになって、これまで通りの対応を認めてしまえば、子どもたちは誰に守られるのでしょうか。

3 また、7月7日産経新聞に、門田隆将さんが新聞に喝!「虐待事件と「嘆き記事」といいう記事をお書きいただきました。
 結愛ちゃん事件だけでなくこれまでも児童相談所が案件を抱え込まず警察と連携すれば救えたはずの事件はいやというほど続いているのですが、そのたびに新聞は、「嘆く」だけで、「児童相談所の体制強化が必要」という記事ばかりのせていることを批判されています。私も同感で、これまで親しい記者には、児童相談所の人員不足の問題でなく、児相の警察と情報共有すら拒否する閉鎖的体質が最大の原因であり、そこをちゃんと書いてほしい、と頼んでいますが、まだまだご理解いただけず、今回も「児童相談所の体制強化が必要」とだけ書いている社説も見受けられます。
 ただ、京都新聞は社説で、産経新聞は早くも昨年に社説で、日経新聞、東京新聞、朝日新聞、共同配信記事などで、全件共有が必要とにじませた記事をお書きいただいています。できれば、正面から書いていただきたくお願いする次第です。

https://www.nikkei.com/article/DGXKZO31526370Y8A600C1MM8000/

児童相談所が知りながらみすみす命を救うことができなかった子どもは、この10年で全国で約150人に上り、都内では、大きく報道された江戸川区(平成24年)、葛飾区(平成26年)、足立区(平成27年)、本事件など26人にも上ります(区市町村も含む)。
 これらの多くは、児童相談所と警察が情報を共有し連携・協力して活動すれば、子どもたちを救えました。児童虐待は一つの機関で対応できるほど甘い問題ではなく、イギリス、アメリカなど諸外国、上記の先進的な府県と同様、関係機関の密接な連携・協力が欠かせません。
 イギリス政府の児童虐待対応のガイドラインの題名は「Working Together to Safeguard Children」であり、「ワーキング・トゥギャザー」、「関係機関で一緒にがんばろう」、ということが基本的な理念とされています。児童相談所、警察、学校、病院、保健所など子どもを守る立場にある関係機関が、他機関の役割や貢献を理解し、敬意を表し、信頼関係を構築し、どういう方法が子どもを守るために最適であるかを議論し、ベストの方法で取り組んでいく、こういう理念、アプローチがとられているのです。イギリスやアメリカでは日本の児童相談所の20~30倍の体制を有しています。それでも、「ワーキング・トゥギャザー」、警察との全件情報共有と連携しての活動を実施しています。児童相談所の人員を増やせば連携が必要ないなどありえないことは誰にでも分かることです。東京都はこれと正反対です。関係機関の役割を理解し、連携しようともせず、唯我独尊、案件を抱え込み、救えたはずの子どもたちの命を数多く救えなくともいつまでもその姿勢を改めようとしません。

小池都知事は、上記のような諸外国やわが国の先進的な自治体の取組み、すなわち、「ワーキング・トゥギャザー、関係機関でいっしょにがんばろう」という虐待から子どもを守る基本的な理念、取組をご存じでないまま、他機関排除の体質が強く、今までのやり方を変えたくない、変えると自分たちの過ちを認めることになるからという思惑の都の役人の説明を真に受けて、警察との全件情報共有と連携しての活動に消極的なご意見を表しておられるのだと思います。是非、私どもの意見を聞いていただいてご再考をお願いします。都議会は、是非、「ワーキング・トゥギャザー、関係機関でいっしょにがんばろう」という虐待から子どもを守る基本的な理念をご理解いただき、都知事、知事部局に、私どもの要望を受け入れるよう、お働きかけいただき、東京都の子どもたちをお守りいただくようお願いいたします。このままでは、東京都の子どもたちは、関係機関が連携して守られる他府県の子どもたちと異なり、児童相談所が案件を抱え込んではみすみす虐待死に至らしめられる、という危険な環境に放置されることになってしまいます。

国会では2年も前に全会一致で全件情報共有を求める付帯決議をつけていただいております。これまでのやり方をいつまでも変えようとしない役人に、子どもを守るために有効な取組みをさせることができるのは、愛知県のように、政治しかないのです。政治が、役人を守る側に立つべきか、子どもを守る側に立つべきか、自明のことです。都民の皆さんには都議会議員への働きかけをお願いする次第です。