ブログ144 鹿児島県に要望書提出し記者会見。関電も児相も毅然と対応しない悪弊は同じ。

投稿日:2019年10月7日|カテゴリ:講演

1 10月4日、出水市璃愛来ちゃん虐待死事件の再発防止のため鹿児島県庁を訪れ、知事・公安委員会、出水市長あてに「関係機関の全件共有と連携しての活動」を求める要望書を提出し、記者会見しました。私は5月に鹿児島県を訪れ、「今のように警察と一部しか情報共有しないままでは結愛ちゃん事件、心愛さん事件と同じような事件が起こってしまうので是非速やかに全件共有と連携しての活動を実現してほしい」旨要望しましたが、全く無視されたまま(メールをしても返信すらない)、璃愛来ちゃん事件を引き起こしています。

要望書提出しての県の担当者とのやり取り、記者会見の様子を報じていただきました。

 私の要望に対して、県の担当者は、日弁連が全件共有と連携しての活動に反対しているとわざわざご丁寧に報じた朝日新聞の記事を持ち出して、日弁連が反対しているとか、民間人の検証部会で検討してもらうとか、責任ある行政の立場を放棄したかのような発言を繰りかえし、役人には全くやる気は見えませんでした。政治家である三反園知事が現状維持を望む部下の反対に屈することなく、リーターシップを発揮していただくよう引き続き働きかけていく所存です。

 それにしても、朝日新聞に日弁連が反対している記事が載っていたから、受け入れられないなんてマスコミ注視の中でよく言えるなと、反対するまともな理由がないことを自認しているようなものです。日弁連は児童ポルノの単純所持の禁止に反対し続け、今も反対、しかも、児童虐待対策を担当している子どもの権利委員会が反対する、という虐待を受けている子どもを守る気があるとは到底思えない主張を繰り返し、さらに犯罪被害者の訴訟参加に「将来に禍根を残す」と今も反対するなど、被害者より加害者の側に立つことを自認している団体です。そんな思想信条の日弁連が、虐待の被害者である子どもを守ろうとする「全件共有と連携しての活動」に反対することはある意味当然ですが、鹿児島県はそんな団体の主張に同調するというのでしょうか。

https://www.nichibenren.or.jp/document/statement/year/2013/130613.html

https://www.nichibenren.or.jp/document/opinion/year/2007/070501.html

また、朝日新聞も、全件共有し連携しての活動を拒否し現状維持を決め込みたい自治体に拒否する口実を与えるような記事を書いたのは(実際に鹿児島県が朝日新聞を持ち出して反論しました)、どういうつもりなのか、朝日新聞は児童ポルノの規制にも消極的ですので、児童虐待についても日弁連同様に全件共有し連携して子どもを守る活動が進むのを阻止したいという意図でもあるのか、聞けば必ず「反対意見もあるので「両論併記」しただけ」というのですが、その反対意見のおかしさ、児相が必要と判断した案件だけ、あるいは外傷が認められる案件だけ共有すればいい、ということでは単なる現状維持で再発防止にならないという問題点も指摘しないのでは、反対意見を応援しているとみられても仕方がないでしょう。今後鹿児島県のみならず他機関と連携したくない本音の自治体は、朝日新聞の記事を使って、自らの現状維持に賛成する団体もあるんだと部内外に説明していくことでしょう。朝日新聞は、これで良かった、関係機関との連携を拒否し現状維持を決め込みたい児童相談所の応援をできて良かったと思っているのでしょうか。

2 関電トップの金銭受領問題について、添付のように読売新聞に私のインタビュー記事が掲載されました。ちょこっとしか記事にはなっていませんが、私が強調したのは、「理不尽な要求をする相手に毅然と対応しないのが関電の最も深刻な問題で、それは、結愛ちゃん事件、心愛さん事件、璃愛来ちゃん事件にみられるように、東京や千葉、鹿児島の児童相談所が親が怖くて親の言いなりになり子どもを守らないことと同様である」ということです。私どもが求めているのも、児童相談所は虐待親に毅然と対応してほしい、それが単独では無理なら警察等他機関と連携して毅然と対応してほしい、ということなのですが、毅然と対応するのは怖いからいや、他機関と連携するのもめんどくさいからいや、というのでは話になりません。関電も同様です。毅然と対応すべき相手に毅然と対応せず、子どもを犠牲にする、社会の信頼を失う、それがお役所のみならず日本の社会に巣くう非常に大きな問題と感じる次第です。ツイッター、フェイスブックもご覧くださいませ。

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