ブログ187 福岡県・福岡市・北九州市に「4度目の児童相談所と市町村、警察の情 報共有と連携しての活動を求める要望書」を提出

本年2021年3月19日、福岡県・福岡市・北九州市に4度めとなるの要望書を提出(郵送)しました。

https://www.sankei.com/region/news/210323/rgn2103230005-n1.html

https://www.sankei.com/region/news/210323/rgn2103230006-n1.html

http://www.thinkkids.jp/wp/wp-content/uploads/2021/03/202103.pdf

 福岡県・福岡市・北九州市にはこれまで3度要望し、記者会見するなどしてお願いしておりますが、全国的には多くの自治体に受け入れていただいている中、福岡県・福岡市・北九州市にはいまだ受け入れられず、特に本年に入り、児相あるいは市町村が把握しながら、警察と十分な情報共有も連携もすることなく、救えたはずの子どもの命が救えなかった事件を含め深刻な虐待死事件が、異常なほど続発しています。

①本年2021年3月、福岡県田川市で母親が子ども3人と無理心中し、3
人の子どもが死亡するという事件が発生しました。この家庭については、長男への身体的虐待につき何度も児童相談所に通告がなされ、警察からも前年の11月に心理的虐待に当たるとして児童相談所に通告がなされていましたが、児童相談所は2020年11月以降はこの家庭につき相談などはなかったとして、その後対応していませんでした。

②本年2021年3月、福岡県篠栗町で2020年4月に当時5歳の男児が餓
死されられた事件で、母親と母親の友人が保護責任者遺棄致死罪で逮捕されるという事件が起こりました。本件は、警察から「母親が大声で叱っている、子どもを残して外出している」という内容を含め2度通告がなされ、児童相談所と篠栗町が対応していましたが、児童相談所は1回家庭訪問したのみで、幼稚園を退所する、母親の友人が職員に対応することもある、ライフラインの電気・ガスが止められるなどの危険な兆候が多々あったにもかかわらず、さらに餓死寸前の3月12日と31日に母親の親族が児童相談所を訪れ「子どもたちが生きているか確認してほしい」と職員に訴え、4月8日までに複数回電話で相談するなどしていたにもかかわらず、児童相談所は餓死させられる1ケ月前に1回家庭訪問したのみで、その際には危険はなかったとして、その後安否確認もしないままでした。

③本年2021年2月には、福岡県飯塚市に居住していた父親が、鹿児島市
内のホテルで2人の子どもを殺害する事件が起こりましたが(もう一人の子どもも同時期に死亡しているが病死の可能性があるとのこと)、父親について虐待通告が4度も警察に寄せられ、児童相談所に通告されていましたが、子どもたちを救うことができませんでした。

特に②の事案では、虐待死させられた子どもの祖母が心配し何度も児童相談所に相談し、保護してほしいと訴えていたのに、児童相談所は家庭訪問すらしていませんでした。危険な兆候があっても動かない、という児童相談所の対応は決して放置できるものではありません。警察と情報共有して連携して対応していれば、警察が直ちに家庭訪問し、衰弱していた子どもを救うことができたのです。要望書にはこれら以外の虐待死事件を7事件記載しておりますので、福岡の児童相談所のこれまでのずさん極まりない対応をご確認ください。

2 これほど長きにわたり、児童相談所、市町村、警察の間で情報共有も十分な連携もせず、ずさんな対応により救えたはずの子どもの命を救えない事件を数多く引き起こしている他の自治体はありません。さらに、これほど多くの虐待死事件を防げなかったにもかかわらず、その原因を真摯に分析し再発防止のためには、警察と全件共有の上密接に連携して子どもを救う活動を行うことが必要だとは考えもせず(私どもは2年以上も前から要望しています)、これまでどおりの閉鎖的な対応を続ける自治体もありません。
 大阪府、愛知県、埼玉県、神奈川県、沖縄県等他の多くの自治体では警察等関係機関との連携の重要性につきご理解賜り、私どもの要望を受け入れていただき、現時点で全国の半数近くの道府県・政令市で、児童相談所と警察の全件共有と連携しての活動が実現、ないしは実現予定する予定です。本年4月からは大阪市と堺市で実施されます。
 しかしながら、全国的な流れに反して、依然として警察への情報提供をごく一部に限定したままの福岡県、福岡市、北九州市では、児童相談所が警察と情報共有の上連携して活動していれば救えるはずであった上記の各事件や、千葉県野田市心愛さん事件、東京都目黒区結愛ちゃん事件など多くの子どもの命を救えなかった事件の教訓を全く生かすことなく、いつまでも同様の事件を引き起こしています。

3  1、2回の家庭訪問で虐待リスクの正確な判断など神ならぬ人間の身で不可能です。しかし、福岡県・福岡市・北九州市の児童相談所は、それができると思い込み、1、2回の家庭訪問で「これは虐待ではない。緊急性は低い。警察と案件共有する必要はない」などと安易なリスク判断を行っています。案件を共有すれば、保護者のDV歴や子どもの迷子・家出歴など警察の保有情報を得ることができ、より多くの情報に基づき虐待リスクを評価できます。しかし、案件を共有しないままでは自らが有する少ない情報に基づいて虐待リスクを評価し、当然にリスク評価は甘くなり、本来必要な一時保護や他機関と連携して子どもの安否をより頻繁に確認するなどの取組もなされず、子どもが危険な状況に放置され、虐待死に至らしめられることになります。実際に福岡県内ではそのような事件が多発しているのです。
 また、どこに虐待されている子どもたちが居住しているかという情報すら、警察が知らされないままでは、警察が110番通報、DV対応、迷子・家出少年の保護等の日常の警察活動で虐待家庭や被害児童に接しても、虐待を見逃し子どもたちを救うことができず、最悪虐待死に至ってしまいます。東京都葛飾区愛羅ちゃん虐待死事件はそういう事件です。さらに、情報共有し連携して活動することとすれば、危険な家庭には児童相談所と警察が連携して家庭訪問するなどし、現状のような子どもの安否を長期間確認もせず放置するという事態を避けることができますし、警察官が夜間付近をパトロールして子どもの泣き声や親の怒声が聞かれないか確認し、そのような事案を把握すれば児童相談所に通報することもできます。このような活動により、児童相談所は今まで以上に子どもの置かれている危険な状況を把握することができ、一時保護等を適切に行うことができ、今まで以上に子どもを救うことができるようになるのです。本来であれば、児童相談所から警察に依頼しなければならないことではないでしょうか。一つの機関よりも、多くの機関の多くの目と足で子どもに危険が生じていないか確認していく方が子どもを守ることができるのは自明です。こんなことに反対する人などいません。どうか児童相談所にはこのことに気づいていただきたくお願いいたします。

 家庭という密室で逃げることも助けを求めることもできずに虐待を受けている子どもたちは、児童相談所だけに助けてほしいなどと望んでいません。暴力被害に遭った大人がそうであるように、警察にもというよりも、警察にこそ助けてほしいと願っているのです。しかしながら、警察と連携すれば救えたはずの子どもの命が救えなかった事件を多数繰り返しながら対応を改めず、どこに虐待されている子どもがいるかすら警察に知らせない福岡県・福岡市・北九州市の対応は「きみたちは、警察に助けられなくていいんだよ。福岡では児童相談所は他府県のようには警察とは連携しないんだよ。それが福岡の方針だから。児童相談所が対応しながら何人も虐待死させられているじゃないですか、だって? そんなこと福岡の児童相談所は気にしないんだよ。他府県では警察と連携しているじゃないですか、だって? 他府県の取組は関係ないよ。それが福岡の方針だから。それが嫌なら、他府県に住めば。でも、虐待している親は、福岡では通報されても児童相談所が警察に連絡しないから安心だと思ってるだろうね。」と子どもたちに言っているのに等しいのです。
 このような児童相談所の役人の子どもの安全を軽視していると言わざるを得ない方針とそれを改めさせない知事・市長の対応により、福岡県内の子どもたちは虐待の危険にさらされながら、他府県であれば救われるはずの命が救われないという状況下で暮らしていることを、知事・市長さんには是非ご認識いただきたいと思います。