ブログ190 札幌市に「3度目の児童相談所と市町村、警察の情報共有と連携しての活動を求める要望書」を提出

 2021年7月28日、札幌市に3度目となる要望書を提出しました。

「3度目の児童相談所と市町村、警察の情報共有と連携しての活動を求める要望書」

 本年6月22日、札幌市北区で、松原莉蒼(れいあ)ちゃん(2歳)が自宅クローゼットに監禁され、その後死亡する事件が発生し、20歳の母親が逮捕される事件が発生しました。報道によりますと、母子は3月に市外から札幌市に転居し、以前住んでいた自治体で「虐待の疑いがある」と通告を受けたことがあり、母親が未成年で出産したことなどから、「特定妊婦」として支援を受けていたとされています。札幌市では、保健師が本年4月12日と6月11日の計2回、母親と面談しましたが、「実家に預けてきた」「今寝ている」などと言われ、莉蒼ちゃんの安全が確認できなかったにもかかわらず、児童相談所や警察とも情報共有しませんでした。北区の健康・子ども課は「児相に情報共有するような段階ではないと思っていた」と説明しています。

北海道ニュース UHB | UHB 北海道文化放送

私どもは、札幌市長、北海道公安委員会委員長あてに、令和元年6月の詩梨ちゃん虐待死事件を受け、同年6月8日付で「児童相談所と市町村、警察の情報共有と連携しての活動を求める緊急要望書」を、令和2年3月19日付で「再度の児童相談所と市町村、警察の情報共有と連携しての活動を求める要望書」を提出し、児童相談所と市町村、警察が全件共有し連携して活動することを求め、このままでは「再び同様の事件を起こしてしまうことになりかねない」と受け入れていただくよう要望いたしました。しかしながら、札幌市には受け入れられないまま、懸念していたようにかかる事件が起こってしまいました。
今回の事件は、市の保健部局が、子どもとの面会が拒否されていたにもかかわらず、警察とも児童相談所とも情報共有しないまま、虐待死に至らしめられた事件です。子どもの安否を確認できないのは虐待の危険な兆候で、札幌市は直ちに児童相談所、警察と情報共有し連携して、より注意深く子どもの安否確認と親への指導を行うべきでした。

 札幌市では2年前に詩梨ちゃん虐待死事件が発生しながら、児童相談所、市の虐待対応部局ともいまだ一部の虐待案件しか警察と共有しないままです。
 前記のとおり、北区は「児相に情報共有するような段階ではないと思っていた」と説明していますが、一度や二度の家庭訪問で、一つの機関だけで虐待リスクを判断することは危険極まりないことです。案件を共有しないままでは自らが有する少ない情報に基づいて虐待リスクを評価し、当然にリスク評価は甘くなります。
 子どもを守るためには、一つの機関だけで「これは虐待でない、あるいは緊急性が低いから大丈夫」などと軽信し、放置することなく、すべての案件につき、市町村、児童相談所、警察とで共有の上、これらの機関の多くの目と足で危険な兆候が見られないか、注意深く継続的に子どもを見守らなければなりません。
 「一つの機関だけでなく、多くの機関の多くの目と足で子どもを守りましょう」と当たり前のことを言っているだけなのですが、札幌市にはいつまでも受け入れられません。あきらめることなく、働きかけ続けてまいります。