ブログ209 奈良県知事と面談し全件共有を要望し記者会見しました

1 9月20日、奈良県知事と面談し、児童相談所と警察が全件共有し、連携して活動する態勢の整備を要望いたしました。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20230920/2050014604.html

 前メールのとおり、全件共有を要望中の奈良県で、児童相談所が警察に連絡せず、交際男の聞き取りもしないまま星華ちゃんを虐待死させる事件が本年6月に発生しました。私は5月1日に奈良県庁を訪問し、担当課長にこのまま警察と一部しか案件を共有しないままでは、救えるはずの子どもの命が救えない事件が起こってしまう、是非、児童相談所と警察が全件共有の上、連携して活動する態勢を整備していただくよう要望したのですが、応じていただけないままでした。本事件で児相に通告があったのが5月12日ですから、奈良県が速やかに私どもの要望を受け入れ、警察に本件を通報していれば、星華ちゃんが虐待死させられることはありませんでした。
 そこで、私から知事さんに直接要望させていただきたい旨お願いしておりましたところ、知事さんには、知事室で会っていただき、記者が取材する中、私の要望をお聞きいただきました。心から感謝申し上げます。
 知事さんには、一つの機関だけでは虐待リスクはどうしても甘くなることから、児童相談所は警察の情報も得て、警察という他機関の判断も踏まえて虐待リスクを判断することで、虐待リスクの評価がより正確になること、虐待の急速な悪化に対応するためには、リアルタイムでの情報共有が不可欠であることから、リアルタイムでの情報共有システムの整備が必要であり、本年は神奈川、横浜、兵庫でなどで整備の予定であり、全国的にかなり整備が進みつつあることなどもご説明させていただきました。必ずやご理解いただけることと存じます。

2 本年3月には、神奈川県の黒岩知事に、やはり記者も取材する中で、お会いしていただき、リアルタイムでの情報共有システムの整備を要望させていただきました(添付ご参照) (神奈川県は既に全件共有を実施しています)。すると、本年6月には、補正予算で、全児童相談所と全警察署との間で、リアルタイムでの情報共有システムの整備を行うことを決定していただきました。
 兵庫県でも、8月30日、斎藤知事が下記のとおり、神奈川県と同様のシステムを本年補正予算で整備することとし、同県内の神戸市、明石市の児童相談所に参加するよう働きかけていただいております。

児童虐待情報、兵庫県が警察と即時全件共有へ 月1回から強化、24年秋のシステム導入目指す|社会|神戸新聞NEXT (kobe-np.co.jp)

01 警察との全件共有のリアルタイム化 (hyogo.lg.jp)

 続々とトップのご判断により、児童相談所と警察との一層の連携が進んでいます。全件共有は当然の前提とし、より子どもを救うことができるようにするためリアルタイムでの情報共有システムの整備が進んでおります。全国にこの動きが広まることを心から期待し、担当部局、知事、市長さんにお願いしてまいる所存です。