ブログ210 ジャニーズ事件を機に子どもを性犯罪・性的虐待から守るための法制を求める要望書を提出

本年11月10日、表記要望書を内閣総理大臣、子ども政策担当大臣ほか関係大臣あてに提出し、記者会見しました。要望書の受け取りは、こども家庭庁支援局長の吉住局長にしていただき、私どもが提唱する「子ども性被害保護法(仮)」(新法)案、児童虐待防止法、児童福祉法の改正案等についてご説明させていただきました。
http://www.thinkkids.jp/ 
主な報道は次のとおりです。

ジャニー喜多川氏の性加害問題“子ども守る法律制定を”要望書 | NHK | ジャニー喜多川氏 性加害問題

「ジャニーズ問題、二度と」 NPO法人が法整備求める要望書(毎日新聞) – Yahoo!ニュース

ジャニーズ事件は、子どもへの性犯罪・性的虐待への無関心、被害者である子どもより強い立場にある大人・親の側に立った対応をする公的機関・マスコミを含めた日本社会の体質から、起こるべくして起きた事件と考えております。今回見て見ぬふりをしたテレビ局・マスコミの対応は、いじめ事案における被害児童より加害児童の側に立つ学校、子どもに傷があっても、親が虐待していないと説明すれば、親の言い分を真に受けて、独断で「虐待でない」として、警察とも連携せず放置し虐待死に多数至らしめている児童相談所の対応と同様、わが国でよく見られる「子どもより大人(親)」「被害者より加害者」の側に立つ対応です。

そこで、再発防止のためには、子どもを性の対象として容認する風潮を改め、マスコミのみならず公的機関にすらみられる「子どもより大人(親)」の側に立つ対応を改めるための法整備を行う必要があると考え、「子ども性被害保護法」とでも言うべき新法の制定のほか児童虐待防止法、児童福祉法の改正(着エロ、JKビジネスの禁止等)等を要望いたしました。

◎新法は、DBS法の対象事業者を拡大し、これら子どもと常時接する事業を行う企業、事業者、学校、スポーツ団体等に対して政府の策定する指針に基づいて性犯罪防止対策を義務付けるほか、子どもに性加害を行い又は行おうとする者を知った場合の警察への通報義務、企業の子どもの人権尊重義務を課するなどの内容としております。また、ジャニーズ事件で「共犯関係」にあるとも言われ、強いものに「忖度」したと自認しているテレビ局、報道機関については、今回のような対応を二度と起こさないような再発防止のための取組を課する内容としております。

◎また、児童虐待防止法の改正案は、児童相談所が親の側に立った甘い虐待リスク判断が行われることを防止し、子どもの安全を最優先とした取組態勢の整備を求めるものです。

児童相談所が子どもより親の側に立った甘い虐待リスク判断により、子どもを虐待死等に至らしめることを防止するための対策、は次のとおりです。

(1)児童相談所は、独断で、親が虐待を否定していることをもって安易に「虐待でない」と判断することなく、把握した虐待案件については、すべて警察と共有し、警察の保有する情報やその後警察が調査して把握する情報を得て、より多くの情報に基づいて虐待リスクを判断しなければならない。

(2)性的虐待の疑いのある親から子どもを守る取組
児童相談所は性的虐待の疑いのある事案を把握したときは、親が虐待が否定していることをもって「虐待でない」と判断することなく、直ちに警察に通報し、事実関係の解明を警察に委ねるとともに、そのような行為がなされていないと確証が得られない限り、一時保護等加害親と子どもを分離し、加害親による性的虐待を継続させてはならない。

(3)関係機関が連携して子どもを守る活動を行う態勢の整備
国、自治体は、虐待リスクをより正確に判断し、子どもが危険な状況にあることを多くの関係機関が共有し、連携して子どもを守る活動を行うことができるよう、児童相談所と警察等関係機関とリアルタイムで情報共有するシステムを整備しなければならない。

私どもの要望にご理解いただき、いまや8~9割の自治体で児童相談所と警察との全件共有と連携しての活動が実現していますが、私どもがいくら要望しても応じていただけない自治体が少数ですが残念ながらあります。このような自治体に居住する子どもたちは、児童相談所が警察と連携しないまま、独断での甘いリスク判断と単独での不十分な活動により危険にさらされています。他の自治体と異なり自主的に連携して子どもを守ろうとしないことから、このような危険な状態にいる子どもたちを虐待から守るためには、法律を整備して、連携を拒否する自治体に、連携してベストの態勢で子どもを守る活動を行わせるしかありません。関係省庁や大臣にこのような自治体の児童相談所の対応のずさんさ、それにより起こった救えるはずの命が救えなかった虐待死事件等子どもたちを危険にさらしている実態を説明し(添付参考資料の資料2ご参照)、この機に強く法改正を求めてまいります。

あわせて、日本経団連、経済同友会、日本商工会議所宛にも、企業として子どもの人権尊重義務を定めた上記法案にご理解いただきたい旨と、SDGsとして性犯罪や虐待で児童相談所に入所している子どもたちへの学業・スキルアップ・奨学金給付・就労支援等に取り組んでいた抱きたい旨の要望書も提出いたしました。各経済団体にはご理解いただけるよう粘り強く働きかけて参る所存です。

要望書に記載しておりますが、ジャニーズ事件を同事務所への批判だけで終わらせてはなりません。岸田内閣総理大臣に「子どもに対する性犯罪・性的虐待は絶対に許さない、子どもを性の対象とすることは容認しない」という方針を宣言していただき、必要な法制度を早急に整備することが是非とも必要です。政府がこのまま何もせず、目に見える対策を講じないままでは、前代未聞の事件が「なにもなかった」ことにされてしまい、いつまでも子どもたちが救われないままです。
 これから関係省庁、関係団体にご説明、働きかけを行い、実現に向け取り組んでまいります。こども家庭庁の吉住局長にはご丁寧にお話を聞いていただき感謝しておりますが、必要な法律は各省庁にまたがるものであり、政治のリーダシップなくして実現は困難です。岸田総理のご決断を強くお願いするものです。