有効な対策を講じない
政治・行政への怒りのブログ

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2015年7月15日、自民党に法整備を求める要望書を提出しました。

要望書 新聞記事

性的虐待・性犯罪被害者ワンストップセンターとは

性的虐待・性犯罪被害者ワンストップセンターとは

性虐待・性犯罪被害者ワンストップセンターは、性犯罪被害者が被害を受けた直後に「安全な場所」として、支援者とともに精神と身体の回復を図るところです。まずは相談をするためにかけこめるところを目指して設立されるものです。まずカウンセラーに相談して少しでも精神的被害を癒し、医師による必要な治療を受け、警察に対して被害申告するなどの対応を一か所で、被害者が駆けずり回ることなく行えるようにするものです。

性犯罪被害を受けた女性の警察に対する被害申告率は1割程度とされており、大部分は被害申告されていません。また、データはないので分からないのですが、カウンセラーへの相談など精神的ショックを和らげる措置をとっている方もかなり少ないと思います。現状は、被害女性の多くが泣き寝入りし、精神的ショックを和らげることもできていない状況にあるのですが、その大きな原因の一つは相談に行くところがない、知らされていない、ということが大きいと思います。警察にいきなり行くことは躊躇せざるを得ないことが多いでしょうし、カウンセリングと言ってもどこに行けばいいのか分からない、という方が大多数ではないでしょうか。そこで、性犯罪被害者ワンストップセンターの整備が重要となってくるのです。

平成20年4月1日、大阪府松原市の阪南中央病院内に「性暴力救援センター・大阪(SACHICO)」が設立されました。また同年度予算で警察庁に性犯罪被害者対応拠点モデル事業として約500万円が予算措置され、同年度から性犯罪被害者に対して一か所で総合的な支援を実施する事業が始められることとなり、愛知県一宮市の大雄会病院で同事業が行われました。平成24年6月には東京で開始され7月から佐賀県の県立病院でモデル事業が行われています。
上記SACHICOの設立趣意書から一部要約して引用させていただきます。

「性暴力被害にあった女性たちの多くは、恐怖と屈辱と混乱の中で「誰にも言えない、知られたくない、考えたくない」と一人で悩みます。この時できるだけ早く医療的・心理的な支援を受けることが、心身の回復にとって非常に重要です。(略) 被害に遭った方にまず必要なのは、寄り添ってくれる人の存在と、心のサポートと医療支援であり、次に警察による捜査や法律家による法的支援であることを痛感しています。これらの支援を被害者が動き回ることなく、一か所で総合的に受けることができる体制、すなわち、「被害直後からの総合的な支援」をめざして、「性暴力救援センター・大阪」を阪南中央病院内に設立します。」

このような施設は、韓国では既に16か所整備されています。警察病院や公立病院、大学病院の中にセンターが設置され、相談員、警察官が常駐し、24時間対応をしています。病院内にありますからすぐ医師の治療も受けることができます。わが国では、上記で述べたとおり、ようやく今年になり民間の方のご努力で大阪で開始され、続いて一部国(警察)の支援を受けて始まったばかりです。早急に都道府県に最低1ケ所、その後概ね30万人以上の都市に1か所は整備することが必要でしょう。そしてそれは厚生労働省の責任で整備するべきです。警察庁がモデル事業を実施したことは大変評価できますが、全国的な整備を図るためには、医師、カウンセラーの配置、相談室の設置など人と金の手当てが不可欠です。これは警察でできるものではありません。厚生労働省が予算措置して計画的に整備するしかありません。

また、子どもに特化した同様の施設も必要です、韓国では「ひまわり児童センター」とよばれる13歳以下の子どものためのワンストップセンターが整備されています。当面は、まず整備されるセンターで子どもの被害者に対しても対応することになりますが、子どもは大人よりさらに問題が深刻であり、このような施設の整備が早急に望まれます。
わたしが専門委員をしていた男女共同参画会議女性に対する暴力に関する専門調査会が平成20年3月18日に発出した「「女性に対するあらゆる暴力の根絶」について」の中で、

「医師・民間支援員等による総合的な支援、警察その他関係機関及び民間団体との連絡調整等に係るきめ細かな支援(医療的、心理的及び司法的支援を含む。)等の機能を備えた、24時間対応の性暴力被害者専門のワンストップ支援センターの設置を促進するとともに、医療機関における必要な支援体制、性暴力被害者の受入れに係る医療関係者の啓発・研修を強化し、性犯罪を潜在化させない環境整備を図る。」

と決定されました。政府は設定を促進する義務を負うことになり、計画的な整備が図られることが期待されます。
それにつけても思うのは、わが国のこのような問題に対する対応の遅れです。直接には政治あるいは行政の怠慢ということなのですが、マスコミ、国民一般の関心も高いとはいえません。わたしがずっとかかわっている児童ポルノ問題にしてもそうですが、子どもや女性の性犯罪被害をあまり重大な問題であると認識していない政治・行政に対して、国民がもっと声を上げるべきだと思います。